第18話 | 地獄の膀胱鏡検査(前編) | 検査室からの叫び声!レイお前は死兆星を見たか!!

膀胱鏡検査………

何それ?という人がほとんどだろう。

今回自分が受けることになって初めて調べてみたものの、詳しく知れば知るほど恐ろしい検査だということがわかっていく。

とにかくめちゃめちゃ痛い…

膀胱鏡検査だけは二度と受けたくない…

医者が受けたくない検査ランキング第1位…

軟性のものがほとんどだけど稀に硬性のものがある…

検査する先生の技量によってかなり痛さに差がある…

検査当日は早めに待合室に行って静かに執行の時を待っていたのですが、その日は混んでいたのか予約の時間を過ぎてもなかなか呼ばれませんでした。

しばらくすると検査を終えたっぽいおじいさんが出てきて「ふぅーーーっ」と大きなため息をついて遠くを見ました。

深い哀しみを知って何かを体得した者のようなその目を見て、やっぱり辛い検査なんだろうなということは感じ取れました。

 

 

検査室の扉を開けて看護師さんが次の人を呼びにきたのでとうとう私の番が来てしまったかなと緊張していると、近くに座っていた中高生くらいのお兄さんが呼ばれました。

さすがに次くらいだろうか…20分後くらいかな…などと考えていると

お兄さん
お兄さん

痛ぇーーーーー!マジか!!!

みたいな声が検査室の奥の方で聞こえたような気がしました。

まあ病院は色々痛い治療とかあるから仕方ないよな…

などと思っていると

お兄さん
お兄さん

ぎゃーーーーーーー!

あおぉぉおああああああああああーーーーーーー!

待合室中に聞いたことのないような叫び声が。。。

間違いない、お兄さんだ。

叫び声は明らかに私たちの待っている検査室の奥から聞こえてきました。

お兄さん
お兄さん

うぅぅぎゃあぁーーーーーーーーー!

あーーーーーっっっ!あーーーーーーーーーーー!

待合室のみんなが何事だ!?みたいにざわざわし始めました。

(先生、やっぱり膀胱鏡したくないです。)

お兄さんの尋常ではない叫び声に待合室にいた誰もがビビっていました。

お兄さん
お兄さん

ぎゃーーーーーーーーああああああああ……

痛えーーーーーーーーーあーーーーーーーーー!!!

ぎゃーーーーーーあーあーーあーーーあー!

 

一瞬検査室のドアが開いた時、奥の方で困った顔をした看護師さん達が見えました。

(ダメみたい。入らないみたい。)

看護師さんがそう言っただろうか、いや、、、確実にそう言っていたッ!!

お兄さん
お兄さん

うううぎゃぁーーーーーーーーーー!

あーーーーーーーーッ!いぎゃーーーーーーーーーーーーー!

それから30分以上は叫び声が聞こえていただろうか。

お兄さんの叫び声が聞こえる時間が恐ろしく長く感じました。

 

 

叫び声がしなくなったと思ったら検査室のドアが開き、お兄さんではなく看護師さんが出てきました。

お兄さんの付き添いの人を見つけると、ちょっといいですか?みたいに声をかけて一緒に検査室へ入っていきました。

奥の方でこれでは検査ができないから…みたいに少し揉めているような内容の会話が聞こえたような気がしました。

どうしてこんなことになってしまったのだろう

もうこれはとんでもない苦痛を覚悟しなければいけない

それから数分後、どうやらお兄さんは痛すぎて検査を中止したようで秘孔を突かれた後のレイのようになって検査室から出てきました。

そして間もなく看護師さんが次の人を呼びに出てきました。

「へそなしさんどうぞ!」

へそなし
へそなし

はいッ!!

元気よく返事をした私は膀胱鏡の恐怖に押しつぶされそうになりながらも平然を装い検査室へと向かうのでした。

後編へ続く

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